「不用品を売っているうちに、だんだん仕入れて売るようになってきた」
「リサイクルショップを開きたいけれど、何から手をつければいいのか分からない」
中古品を扱うビジネスを考え始めたとき、多くの方が最初につまずくのが「古物商許可」です。名前は聞いたことがあっても、自分に必要なのかどうか、いまひとつピンとこない——そんな方がほとんどではないでしょうか。
このシリーズでは、全5回にわたって、古物商許可の基本から取得後の手続きまでを、できるだけ分かりやすく整理していきます。第1回となる今回は、「そもそも古物商許可とは何か」「なぜ必要なのか」というところから始めます。
■ 古物商許可とは
古物商許可は、一度使われた物品(古物)を売買・交換する事業を行うために必要な許可です。根拠となるのは「古物営業法」という法律で、盗品が市場に流れるのを防ぎ、被害品を早く見つけられるようにすることを目的としています。
許可を出すのは各都道府県の公安委員会ですが、実際の申請窓口は、主たる営業所を管轄する警察署(生活安全課・防犯係)になります。「警察に申請する手続き」とイメージしていただくと分かりやすいかと思います。
■ なぜ許可が必要なのか
中古品の取引には、どうしても盗品が紛れ込む可能性がつきまといます。これを放っておくと、犯罪の被害品が世の中に出回り、結果として犯罪を後押ししてしまいかねません。
そこで、「誰から仕入れたか」を記録に残したり、取引相手の本人確認を行ったりといった義務を課すことで、窃盗などを防ぎ、被害品を早く取り戻せるようにする これが古物営業法の狙いです。ルールが少し面倒に感じられるのも、こうした背景があってのことなのです。
■ 「知らなかった」では済まされません
許可が必要なのに取得せず営業してしまうと、3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります。さらに、一度この処分を受けると、その後5年間は許可を受けられなくなります。
会社員として働いていた頃、「ルールを知らないまま進めてしまい、後から大きく手戻りする」という場面を何度も目にしてきました。ビジネスを始める前に確認しておくこと 遠回りに見えて、実はこれが一番の近道です。
■ そもそも「古物」とは何を指すのか
古物営業法でいう「古物」は、ざっくり次の3つに整理できます。
・一度使用された物品
・使用のために取引された未使用品(いわゆる新古品)
・これらに幾分の手を加えたもの
ポイントは「一度でも人の手に渡ったかどうか」です。たとえば、誰かが購入した未使用品を買い取って売る場合、見た目は新品同様でも「新古品」として古物にあたります。
■ シリーズの流れ
次回以降は、もう少し具体的な実務に踏み込んでいきます。
・第2回:許可が必要な人・不要な人(せどり・私物販売の境界)
・第3回:古物の13品目と取扱区分の選び方
・第4回:必要書類・費用・申請の流れと欠格事由
・第5回:取得後に課される義務
まずは「自分のビジネスに、そもそも許可が要るのかどうか」。次回、その線引きを具体的に見ていきます。
当事務所では、初回のご相談は無料です。「自分の場合はどうなるんだろう」と迷っている段階でも構いません。難しい手続きを、できるだけ分かりやすくご案内します。どうぞお気軽にご相談ください。

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