前回は、古物商許可とは何か、なぜ必要なのかをお話ししました。第2回となる今回は、いよいよ「自分には許可が必要なのだろうか?」という、もっとも相談の多いテーマを取り上げます。
「不用品をフリマアプリで売っているだけ」なのか、それとも「仕入れて売る事業」なのか。この線引きが、最初の分かれ道になります。順番に見ていきましょう。
■ 許可が必要になる典型例
次のようなケースでは、古物商許可が必要です。
・中古品を仕入れて販売する(いわゆる「せどり」「転売」を含む)
・リサイクルショップや古着店を営む
・中古車・中古バイクを売買する
・中古品を買い取ってレンタルする
・委託を受けて中古品を売買する
共通しているのは、「一度使われた物を、利益を得る目的で売買する」という点です。ここに当てはまるなら、許可が必要だとお考えください。
■ 許可が不要なケース
一方で、次のような場合は、原則として許可は不要です。
・自分が使っていた私物を売る(いらなくなった物をフリマアプリで処分する等)
・自分でお店から新品を買って転売する(一度も人の手に渡っていない新品の転売)
・無償でもらった物を売る
・海外で自分が直接仕入れた物を、国内で売る(国内での買取が入らない場合)
・自分が売った相手から、その物を買い戻す
ここで気をつけたいのが「新品の転売」です。自分が小売店で買った新品を売るのは古物営業にあたりませんが、誰かが一度購入した未使用品(新古品)を買い取って売る場合は、古物にあたります。判断の軸は「新品かどうか」ではなく、「一度でも人の手に渡ったか」です。
■ 迷いやすいグレーゾーン
実務でよくご質問をいただくのが、次の3つです。
・フリマアプリでの仕入れ……個人から中古品を仕入れて転売するなら、規模を問わず許可が必要です。「副業だから」「数が少ないから」は理由になりません。
・海外輸入……自分で海外から直接仕入れるなら不要ですが、国内の業者やオークションを介して仕入れると必要になります。
・委託販売……他人の中古品を預かって売る場合も、許可の対象です。
「自分は大丈夫だろう」と思っていたものが、実は対象だった——というのは珍しくありません。
■ 判断のカギは「営利目的」かどうか
不用品の処分なのか、利益を狙った事業なのか。この区別が、判断の出発点になります。
実際にご相談を受けていると、「最初は不用品処分のつもりだったのに、いつのまにか仕入れて売る形になっていた」というケースが本当に多いものです。継続的・反復的に仕入れと販売を繰り返すようになったら、事業とみなされる——そう考えておくのが安全です。早めに切り替えておけば、後で慌てずに済みます。
■ 次回予告
ここまでで、「許可が必要かどうか」の線引きが見えてきたかと思います。次回は、許可申請で必ず選ぶことになる「古物の13品目」と、取扱区分の選び方を解説します。
「自分のケースは必要なのか、それとも不要なのか」 判断に迷われたら、取引の実態を一緒に整理するだけでもはっきりします。当事務所では初回のご相談は無料です。どうぞお気軽にお声がけください。

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