雑談から始まった建設業許可シリーズ、最終回


雑談から始まったシリーズも今回で一区切り。最終回は「要件が揃ったあと、実際に申請してから許可が下りるまでどう進むのか」、その流れを整理してみます。

■申請から許可までは、おおむね2〜3か月

兵庫県知事許可の場合、申請書を提出してから許可が下りるまでは、標準処理期間としておおむね45日〜60日とされています。

ただし、これは「申請書を提出した日」からのカウント。実際にはその前の書類準備に1〜2か月かかるのが通常なので、相談を始めてから許可取得までは3〜4か月を見ておくのが現実的です。

■大まかな流れ

時系列で整理すると、次のようになります。

  1. 要件チェック・方針決定(1〜2週間)
  2. 必要書類の収集(1〜2か月)
  3. 申請書の作成(2〜3週間)
  4. 行政庁への申請(窓口提出または電子申請)
  5. 審査期間(45〜60日)
  6. 許可通知・許可証の交付

それぞれのステップで気をつけるポイントを見ていきます。

■ステップ①:要件チェック・方針決定

最初にやるのは、これまで書いてきた要件のチェックです。経管・専任技術者・財産的基礎・誠実性・欠格事由の5つについて、「誰が」「どの書類で」要件を満たすかを確定させます。

ここで決めるのが業種許可の種類です。建設業許可は29業種に分かれており、取りたい工事の内容に応じて選びます。また、元請として4,500万円以上の下請契約を結ぶ予定があれば「特定建設業」、そうでなければ「一般建設業」になります。

■ステップ②:必要書類の収集

ここが一番時間がかかるパートです。集める書類は大きく分けて3種類。

  • 行政機関で取得する書類:登記事項証明書、納税証明書、身分証明書、登記されていないことの証明書など
  • 自社で準備する書類:定款、決算書、工事経歴書、組織図、技術者の資格証明書など
  • 証明書類:経管・専任技術者の経歴を裏付ける契約書・請求書類など

このうち「証明書類」が一番厄介で、5〜10年分を遡って揃える必要があります。この段階で1〜2か月を見ておくのが安全です。

■ステップ③:申請書の作成

書類が揃ったら、申請書本体と各種様式を作成していきます。様式は20種類以上あり、業種や個人・法人によって書き分けが必要です。

特に注意したいのが工事経歴書。直前1事業年度の工事実績を、業種ごとに整理して記載します。請負金額の合計が決算書と整合している必要があります。

■ステップ④:行政庁への申請

兵庫県知事許可の場合、申請先は主たる営業所を管轄する県民局です。姫路市内の事業者であれば、姫路市の県民センターが窓口になります。

申請時には法定費用として9万円(一般建設業・知事許可・新規の場合)が必要です。収入証紙で納付するのが通例なので、当日忘れずに準備します。

■ステップ⑤:審査期間

申請受理後、行政庁による審査が始まります。標準処理期間は45〜60日ですが、書類に不備があると補正指示が入り、その分だけ期間が延びます。

この期間中、申請者側は基本的に待ちの姿勢ですが、補正依頼が来たときに素早く対応できるよう、関連資料は手元にまとめておくと安心です。

■ステップ⑥:許可通知・許可証の交付

審査が完了すると、許可通知書が郵送で届きます。この通知書をもって、晴れて建設業者として営業ができます。

許可の有効期間は5年間。5年後の更新申請を忘れずに行う必要があります。また、毎事業年度終了後には決算変更届の提出も義務付けられているので、許可取得はゴールではなくスタートと考えてください。

■シリーズを振り返って

全6回を通じて見えてきたのは、建設業許可は「要件を満たす人を据え、書類で証明し、定められた手続きを踏む」という、地道な積み上げが求められる手続きだということです。

一つひとつのハードルは決して高くありませんが、要件が多岐にわたるため、全体像を把握しないまま手をつけると途中で迷いやすい分野でもあります。

姫路で建設業許可をご検討の方には、初回相談を無料で承っております。「自社で取れそうか知りたい」「どの業種で取るべきか整理したい」という段階でも構いません。お手元の決算書や資格証など、関連する資料をご持参いただければ、その場で全体の見通しをお伝えします。


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