太陽光の売電の振込が止まった? 家族が亡くなったあとに確かめること


「父が亡くなってから、太陽光の売電のお金が振り込まれていないみたい」

家の片づけや相続の手続きを進めるなかで、こうしたことに気づくことがあります。この記事では、振込が止まる理由として考えられることと、相続した方の口座に振り込んでもらえるようになるまでの順番をお伝えします。

目次
  1. まず考えられるのは「振込先が亡くなった方の口座」
  2. 切り替えるまでの順番
  3. 電力会社の手続きは、申し込んだ日から
  4. 止まっていた間の売電代金は?
  5. 先に確かめておきたいこと
  6. まずは、書類の写真を送ってください
  7. 参考にした公的資料

まず考えられるのは「振込先が亡くなった方の口座」

売電の代金は、電力会社との契約で決めた口座に振り込まれます。その口座が亡くなった方の名義のままだと、困ったことが起きます。

金融機関は、口座の持ち主が亡くなったことを知ると、相続の手続きが終わるまで、その口座のお金を自由に引き出せないようにするのが一般的です。その口座に振り込まれた売電の代金も、すぐには引き出せません。

また、相続の手続きで亡くなった方の口座を解約すると、その口座にはもう振り込むことができません。

太陽光の名義は、持ち主が亡くなっても自動では変わりません。振込先を相続した方の口座に切り替えるには、手続きが必要です。

切り替えるまでの順番

手続きは、大きく次の順番で進みます。

  1. 太陽光をだれが引き継ぐかを決める
    相続人の皆さんで話し合い、遺産分割協議書、または相続人全員の同意書を作ります(遺言がある場合は、必要な書類が変わります)。
  2. 国に届け出る(事後変更届出)
    相続による名義の変更は、国(経済産業省)への「事後変更届出」で行います。法律では、変更したあと「遅滞なく」届け出ることになっています。
  3. 電力会社で、売電の契約の名義と振込先を変える
    関西電力送配電や中部電力パワーグリッドなどは、国への届出が受理された日がわかるもの(または変更認定通知書の写し)がないと、名義変更の申込みを受け付けない、としています。そのため、国への届出が先です。

つまり、電力会社に「口座を変えたい」と連絡しても、国への届出がまだなら、まずはそちらから、ということになります。

電力会社の手続きは、申し込んだ日から

電力会社の名義変更は、さかのぼって変えてもらえるとは限りません。たとえば関西電力送配電は、契約の変更日を「申込書に書いた日」と「申込書が届いた日」の、どちらか遅い日としています。

手続きを後回しにするほど、相続した方の口座に振り込まれるようになるのも遅くなります。

止まっていた間の売電代金は?

振り込まれなかった分がどう扱われるかは、電力会社によって違います。売電の契約先に、止まっている期間の代金がどうなっているかを確認しておきましょう。

また、受け取った売電代金を相続人の間でどう分けるかも、決めておくと安心です。くわしくは「遺産分割が終わるまでの売電収入は、だれのもの?」でご紹介しています。

先に確かめておきたいこと

  • 売電の契約先はどこか
    契約先は、地域の送配電会社の場合と、電力の小売会社の場合があります。お手元に届いている売電の明細(「購入電力量のお知らせ」など)で確かめておくと、手続きの窓口がわかります。
  • 国の電子申請のIDとパスワード
    亡くなった方のIDとパスワードがわからない場合も、相続人の方が照会の手続きをすることができます。
  • 設備の大きさ
    10kW以上の設備は、届出の内容が増えることがあります。10kW以上50kW未満なら、保安の届出も必要です(「10kW以上50kW未満の太陽光にも届出があります」)。
  • 買取期間が終わっているか(卒FIT)
    買取期間が終わった設備も名義変更は必要ですが、手続きは軽くなります。

必要な書類は「太陽光の名義変更、相続のときに必要な書類は?」、手続きをしないままにした場合のことは「太陽光の名義変更をしないとどうなる?」でまとめています。

まずは、書類の写真を送ってください

振込が止まった理由や、必要な手続きは、設備の大きさや売電の契約先によって変わります。売電の明細や、国からの認定の通知など、お手元にある太陽光の書類の写真をLINEで送っていただければ、確認してお答えします。

相続による太陽光の名義変更は、設備の大きさにかかわらず全国対応です。報酬の目安は「太陽光の名義変更の費用はいくら?」をご覧ください。

参考にした公的資料

いずれも2026年10月24日に確認しました。

※本記事は、再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法、関西電力送配電・中部電力パワーグリッド・九州電力送配電・東京電力エナジーパートナーの名義変更の案内(2026年10月時点)にもとづく一般的な説明です。手続きや必要書類は電力会社によって異なります。預金口座の相続の手続きは各金融機関に、相続税などの税務は税理士に、不動産の登記は司法書士にご相談ください。

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