太陽光発電が付いた土地や建物を売買するとき、太陽光の名義変更は、不動産の登記とは別の手続きです。しかも、設備によって必要な手続きや時間が大きく変わります。売買の話が出た段階で次の5つを確かめておくと、そのあとの段取りがぐっと楽になります。
目次
1.太陽光の名義は、売主様になっているか
太陽光発電には、国に届け出てある「持ち主の名義」があります。土地や建物の名義とは別のものです。
売主様が以前の持ち主から設備を引き継いだのに、太陽光の名義を変えていない場合、名義が前の持ち主のままになっていることがあります。そのときは、前の持ち主の方の書類や協力が必要になることがあり、手続きが増えます。
まずは、太陽光の名義がだれになっているかを確かめましょう。
2.出力はどのくらいか(10kW未満か、10kW以上か)
太陽光の大きさ(出力)で、必要な手続きが変わります。目安は10kWです。
- 10kW未満:一般の住宅の屋根に多い大きさです。手続きは比較的シンプルです。
- 10kW以上:アパートの屋根や、土地に並べた太陽光(野立て)に多い大きさです。そろえる書類が増え、時間もかかりやすくなります。
出力は、国の認定の書類や電力会社の書類で確かめられます。
3.屋根の上か、地面(野立て)か
10kW以上の太陽光を売買するときは、名義変更の前に、周りの住民の方へのお知らせ(事前周知)や説明会が必要になる場合があります。お知らせをしてから申請できるまで、待つ期間が決められています。
一方、屋根の上の太陽光は、このお知らせが要らない場合があります。そのためには、建物の書類や、パネルが全部屋根の上にあることが分かる写真などをそろえます。
地面に並べた太陽光か、屋根の上か。これだけで、スケジュールが大きく変わることがあります。くわしくは「あなたの太陽光は説明会か、事前周知措置か」の記事でご紹介しています。
4.固定価格での買取りは、いつまでか
国の制度(FIT)で決まった価格で電気を買い取ってもらえる期間は、10kW未満は10年、10kW以上は20年です。
古い住宅用の太陽光などで、この期間がすでに終わっている場合は、名義変更の手続きが軽くなることがあります。反対に、期間が残っている設備は、買主様にとっても大事な収入の元です。いつまで続くのかは、買主様への説明にも欠かせません。
5.売主様が、ログインIDとパスワードを分かっているか
太陽光の名義変更は、国のインターネットの手続きで行います。認定の内容を確かめたり、手続きを進めたりするときに、売主様のログインIDとパスワードが必要になります。
分からない場合も、照会(問い合わせて教えてもらうこと)ができます。ただし国の審査があるため、すぐには分かりません。くわしくは「売主様が太陽光のIDとパスワードを知らないとき」の記事をご覧ください。
あわせて:売電先の電力会社の手続きも別にあります
国の名義変更とは別に、電気を買い取っている電力会社との契約の名義や、売電収入の振込口座を変える手続きもあります。窓口が別なので、それぞれに手続きをします。
確かめるのは、売買契約の前がおすすめです
この5つが売買契約の前に分かっていれば、太陽光の扱いを契約書に書き込む準備ができます。決済の日程も、太陽光の手続きにかかる時間から逆算して組めます。
売主様の手元の書類がそろわない場合や、どこから手をつければいいか分からない場合は、お手元にある書類の写真を送っていただくところから一緒に整理します。
ふじか行政書士事務所では、太陽光発電付きの物件の売買に伴う名義変更を、不動産会社様からのご依頼でお受けしています。太陽光の名義変更は、全国からご相談をお受けしています。売買のご相談が始まった段階から、お気軽にお声がけください。
参考にした公的資料
リンク先は2026年11月4日に確認しました。
※本記事は2026年10月時点の資源エネルギー庁などの公表資料にもとづく一般的な説明です。必要な手続きは設備の出力や設置場所、認定の時期などによって異なります。不動産の登記は司法書士、税務は税理士の業務となります。
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